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はらぺこサイクルキッチン<52>台湾旅行での鉄観音茶料理をヒントに“あったかリカバリー鍋” 自家製熟成肉のレシピも

by 池田清子 / Sayako IKEDA
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色のバランスを考えた料理と一緒に食卓に並んだ「自宅で作る熟成肉」のステーキ。付け合わせの野菜も同じフライパンで焼きました Photo: Sayako IKEDA色のバランスを考えた料理と一緒に食卓に並んだ「自宅で作る熟成肉」のステーキ。付け合わせの野菜も同じフライパンで焼きました Photo: Sayako IKEDA

 今回は、冬にぴったりな超簡単オリジナルアスリートフードレシピ「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」「自宅で作る熟成肉」の2品を紹介します。前者は、年末に訪れた台湾のとあるレストランでヒントを得たレシピ。後者は牛肉の赤みを熟成させて食べる調理法ですが、自宅でも簡単に作ることができます。

リカバリーに適したお茶の成分

「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」は、台湾で食べた、鉄観音茶で煮込んだ鶏肉からヒントを得ました Photo: Sayako IKEDA「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」は、台湾で食べた、鉄観音茶で煮込んだ鶏肉からヒントを得ました Photo: Sayako IKEDA

 台湾・台北のティーファームで知られる猫山という山の近くのレストランに行った時のこと。茶葉を使ったチャーハンや、鉄観音茶と鶏をほぼ丸ごと煮込んだ料理がありました。「お茶で鶏肉を煮込む!?」なんて初めての体験でしたが、食べてまずその美味しさに感動。ナツメやクコの実など薬膳料理で使われる食材と共に、身がホロホロと取れるほど柔らかくなるまで煮込まれていました。鉄観音茶のおかげですっきりしていながらも鶏の出汁がよくマッチしていて、汗が出るほど体が芯から温まりました。

 ポリフェノールやビタミンが豊富な鉄観音茶には、次のような効果があると言われています。

・余分な脂肪を体外へ排出する
・コレステロール低下(中性脂肪低減効果)
・血行促進&新陳代謝アップで冷え性改善効果
・活性酸素除去効果
・むくみ低減効果(利尿作用)
・便通の改善

 長く愛されるお茶には、それだけの理由があるのですね。「これは美味しいだけでなく、美容や健康、運動後のリカバリー食としてもよいのでは」と直感しました。そして日本にもある食材で作ってみたいとレシピ開発をすることにしました。

 前回、良質な油脂を積極的に摂取するということについて書きましたが、身体の中に脂肪として溜まってしまう飽和脂肪酸系の油脂は、少しでも早く身体の外に排出したいもの。代謝を上げ、運動後の活性酸素を除去して回復を早めるという働きは、寒い時期には特におすすめです。

寒い冬のライド後は、これで決まり!「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」を召し上がれ Photo: Sayako IKEDA寒い冬のライド後は、これで決まり!「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」を召し上がれ Photo: Sayako IKEDA
台湾から持ち帰った鉄観音茶。大さじ1の茶葉を、お茶パックに詰めます Photo: Sayako IKEDA台湾から持ち帰った鉄観音茶。大さじ1の茶葉を、お茶パックに詰めます Photo: Sayako IKEDA
出汁が野菜に染み込んで、美味しい!あったまる!栄養たっぷりのスープも飲んでくださいね Photo: Sayako IKEDA出汁が野菜に染み込んで、美味しい!あったまる!栄養たっぷりのスープも飲んでくださいね Photo: Sayako IKEDA

 冬のライドで冷えた身体を芯から温める――題して「鉄観音茶のあったかリカバリー鍋」です。作り方は簡単。ポイントは「骨つきの鶏肉をつかうこと」です。アレンジもできますよ!

鉄観音茶のあったかリカバリー鍋

<材料> ※直径21cmの土鍋で作りやすい分量
■出汁
・鉄観音茶の乾燥茶葉……大さじ1
・水……1L
・骨つきの鶏肉
・細切りまたは5cm四方の昆布 (ハサミを入れておくと出汁が出やすくなります)
・干し椎茸……2枚
■調味料
・醤油……大さじ1
・塩……小さじ1
■薬膳として
・生姜スライス……2枚
・ニンニク……1かけ
・長ネギの青い部分……1~2本
・ナツメやクコの実……適量 ※手に入れば
■具材
・根菜などお好みの野菜……適量
 
<作り方>
1) 鉄観音茶葉を、お茶パックに詰める。少々硬いですが、パックに入れずに茶葉をそのまま鍋に入れて鶏肉と一緒に食べるのもありです。
2) 水、昆布、干し椎茸(余裕があれば昆布と干し椎茸を、分量の水に半日から一晩浸けておく)、鶏肉、薬膳の材料を鍋に入れて火にかける。
3) 途中、灰汁を取る。
4) 鶏肉から出汁が出てきたところで、野菜などお好みの具材を入れる。
5) 調味料で味を整えて、完成。

 鉄観音茶自体の主張は少なめなものの、スープに深みが増します。調味料も最低限で十分。台湾で食べたものと同じように再現できました。鍋で煮込むことでトレーニング後に必要な回復材料を幅広く食べられる上に、スープも飲めば余すことなく栄養素を摂取できます。味に変化をつけたいときは、ポン酢や柚子胡椒で食べるのもおすすめです。ほっこり、温まりますよ。

骨つきの鶏肉を使うのがポイント。この時は手羽中を使用しました Photo: Sayako IKEDA骨つきの鶏肉を使うのがポイント。この時は手羽中を使用しました Photo: Sayako IKEDA
旬の野菜がたっぷり食べられるのも鍋の魅力。この日は人参、里芋、大根、長ネギ、小松菜、きのこ類、豆腐など、冬の食材を堪能しました Photo: Sayako IKEDA旬の野菜がたっぷり食べられるのも鍋の魅力。この日は人参、里芋、大根、長ネギ、小松菜、きのこ類、豆腐など、冬の食材を堪能しました Photo: Sayako IKEDA

 なお日本人に馴染みが深いお茶といえば緑茶ですが、実はウーロン茶も紅茶も、緑茶と同じ茶葉からできています。そしてそんな茶葉の中でも10%ほどしか取れない茶葉が、鉄観音茶になるのです。大変貴重なだけでなく、ウーロン茶よりも栄養成分の含有量が多い点が特徴。茶葉の発酵具合によって種類が変わってくるのですが、緑茶は無発酵、ウーロン茶は半発酵、紅茶は全発酵となっています。

熟成肉はシンプルに生野菜やレモンと合わせて

熟成開始から3日経ち、完成。180gあった牛肉は、水分が抜けて161.5gに Photo: Sayako IKEDA熟成開始から3日経ち、完成。180gあった牛肉は、水分が抜けて161.5gに Photo: Sayako IKEDA

 もうひとつのレシピは「自宅で作る熟成肉」――昨今、専門レストランは予約が取れないほどブームとなっているドライエイジングビーフ(乾燥熟成肉)です。熟成させることでたんぱく質がアミノ酸に変化し、旨味が増します。疲労回復効果があるL-カルニチンを含む赤身肉の食べ方のバリエーションを増やしたくて、辿り着いた方法です。

 熟成は腐敗とは違いますが、夏よりも冬の方が食中毒のリスクは減るでしょうから、自宅でトライするならば私は冬場をおすすめします。

自宅で作る熟成肉

<材料> ※写真の分量
・牛肉赤身肉……180g
・天然の荒塩……8g
・無塩バターまたは良質な油……10g(焼く用)
 
<作り方>
1) 牛肉は常温に戻し、清潔な乾いた手で、肉の全面に塩をよく擦り込む。この塩が腐敗を防ぎ、肉を熟成させてくれます。
2) キッチンペーパーで肉を包み、肉から出てきた水分を吸収させる。新しいキッチンペーパーに代え、皿にのせて、冷蔵庫へ。肉が呼吸することがポイントなので、ラップなどはせずに。チルド室など、他と分けて保存できればよりよい。
3) 毎日清潔なキッチンペーパーに取り替え、2~3日で完成。これ以上は長く置かないこと。
4) キッチンペーパーから取り出し、常温になるまで10分程度室温に置いたのち、塊のまま焼いて完成。焼いた後、お好みで胡椒をかけて召し上がれ。

 私は、熱くしたフライパンに無塩バターで各面を1分焼くのがお気に入り(塩気が強いので、必ず無塩で!)。また塩を擦り込んで水分が1割ほど出ているので、ビーフジャーキーのような少し硬めな肉になります。十分塩分がありますので、生野菜と一緒に、またはさっぱりとレモン汁や柚子をかけても。

塩を擦り込んだ牛肉からは、水分出てきます。1日1回キッチンペーパーを取り替えてください Photo: Sayako IKEDA塩を擦り込んだ牛肉からは、水分出てきます。1日1回キッチンペーパーを取り替えてください Photo: Sayako IKEDA
焼き上がり後、スライスした熟成肉 Photo: Sayako IKEDA焼き上がり後、スライスした熟成肉 Photo: Sayako IKEDA
熟成肉は、熱したフライパンに10gの無塩バターを溶かし、各面を1分間焼きました Photo: Sayako IKEDA熟成肉は、熱したフライパンに10gの無塩バターを溶かし、各面を1分間焼きました Photo: Sayako IKEDA

 今回は、有機牧草で育った子牛の肉を使用。良質なタンパク質、バランスの良いオメガ3と6、抗酸化作用のあるビタミンEが多く含まれているので、激しいライド後の夕食にぴったりの回復食材です。MTBプロアスリートで夫の池田祐樹もご褒美的に美味しくいただいています。寒い冬を、健康に乗り切りましょう!

池田清子池田清子(いけだ・さやこ)

アスリートフード研究家。モデル事務所でのマネージャー経験を生かし2013年夏よりトピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属ライダー、池田祐樹選手のマネージメントを開始、同秋結婚。平行して「アスリートフードマイスター」の資格を取得。アスリートのパフォーマンス向上や減量など、目的に合わせたメニューを日々研究している。ブログ「Sayako’s kitchen」にて情報配信中。

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