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MERIDA PRESS CAMP 2013家族的な社風と確かな技術 ランプレに機材を供給するメリダのアイデンティティ

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 台湾の自転車メーカー「MERIDA」が来年から、イタリアのプロ・ロードレースチームLampre(ランプレ)へマシンを供給することが決まった。そのメリダの2013年モデルが一堂に会する試乗会が神奈川県三浦半島で開催され、世界のトップを競う最新のロードバイクやマウンテンバイクが披露された。

メリダ社とチーム

ミヤタサイクルの髙谷信一郎代表取締役社長ミヤタサイクルの髙谷信一郎代表取締役社長

 「メリダって“ファミリー”なんですよ」

 メリダの輸入・販売元であるミヤタサイクルの髙谷信一郎社長は、にこやかにこう語った。一瞬、家族経営なのかとも思ったが、会場に漂うおだやかな空気を感じ、すぐにのみ込めた。

 「会社もチームも、家族のような雰囲気があります。(MTBトップ選手の)ガン・リタ・ダール(ノルウェー)に代表されるように、一度メリダに乗った選手の定着率も高い」と髙谷社長。メリダとして国内で初めて開催したメディア向け試乗イベントは、そんなメリダの社風に触れる貴重な機会となった。

 メリダのビジネス拠点の配置は興味深い。台湾で40年前に起業し、現在でもヘッドクウォーターや製造工場は台湾にあるのだが、研究・開発などの頭脳はドイツに置かれている。400以上の自転車メーカーがしのぎを削るドイツにあって、常に高い技術と品質を保持しており、「センチュリオン」などの他メーカーと技術連携をして自転車を製造するOEMも得意とする。

 ドイツと台湾。遠くにありながら常に密接な関わりを求められるこの企業体制が、家族のような雰囲気を生んでいるのだろうか。そんなファミリーの一員として走ることができるMTB選手が、日本にもいる。今年結成された「MIYATA-MERIDA BIKING TEAM」の、斉藤亮と井本京吾だ。

「MIYATA-MERIDA BIKING TEAM」の斉藤亮(右)と井本京吾「MIYATA-MERIDA BIKING TEAM」の斉藤亮(右)と井本京吾
“一本締め”をする斉藤亮“一本締め”をする斉藤亮

 斉藤は、先のJシリーズ富士見パノラマのクロスカントリー戦で優勝し、日本でトップクラスの実力を証明した。「全社員で応援に行きました。今度はシャンパンを持って行きたいですね」と話す髙谷社長の横で、「目指すは世界ナンバーワンです」と井本の力強い一言も。高校の部活がきっかけでMTBを始めたという井本は、躍進が期待される若手。今後の「MIYATA-MERIDA」に注目だ。

メリダの自転車とランプレ

 製品ラインアップはMTBが7割を占め、ロードバイクよりも多いのが特徴だ。日本では2009年よりミヤタサイクルが販売代理店となっているが、MTBに触れたことのない人の中には、知らない人も多かったのではないだろうか。

ランプレ供給モデル「SCULTURA SL TEAM」ランプレ供給モデル「SCULTURA SL TEAM」

 ところが今月、メリダがランプレへ自転車を3年間供給することが正式に発表された。今回のイベントでも、このことが何度も話題に上ったが、詳細の発表は残念ながら来年1月まで待たなければならないという。蛍光に近いピンクとブルーのチームジャージが特徴のランプレと、グリーンとブラックで落ち着いたデザインのメリダの現ロードバイク。「ジャージやバイクは、いったいどんなデザインになるのでしょうね。楽しみです」と髙谷社長も期待を寄せる。

 それにしても、ドイツ人選手やアジア人選手が所属していないイタリアの名門チームが、メリダを選ぶことの意味は大きい。バイクの質やブランドの価値が高いということの証だろう。

ツールを走る「SCULTURA SL TEAM」

「SCULTURA SL TEAM」の走りは軽快「SCULTURA SL TEAM」の走りは軽快

 今回、ランプレへ供給されるロードバイクと同モデルの「SCULTURA(スクルトゥーラ) SL TEAM」に試乗をすることができた。完成車重量にして6.9kg(47cmサイズ)。実際に持ってみると、笑いがこみ上げてくるほど軽いバイクだ。その軽さは、乗る前から“目”で感じていた。バイクラックを吹き抜ける風に、このスクルトゥーラだけがなびいていたからだ。

 メリダのロードバイクフレームは、トップチューブがやや扁平形状となっている。サイドから見た時にスマートな印象を受けるが、乗車時の視界には、大きく製品名が入った“太い”チューブが飛び込んでくる。

 コンポーネントはSRAM REDで、バイクの軽やかな挙動と相乗する操作性。ホビーライダーの記者でも、平坦での滑らかさや下りの安定性が感じられ、「これが“3大ツール”を走行することになるバイクか」と納得させられた試乗時間であった。

「SCULTURA SL TEAM」リアブレーキ部分「SCULTURA SL TEAM」リアブレーキ部分
UCIマークは、UCIの規格に適合している証UCIマークは、UCIの規格に適合している証
「SCULTURA SL TEAM」サドル部分「SCULTURA SL TEAM」サドル部分
「SCULTURA SL TEAM」フロントのメリダロゴ「SCULTURA SL TEAM」フロントのメリダロゴ

◇      ◇

 以前、あるフリーライターの方から、「イタリア人は本当に家族(家系)を重視する」と聞いたことがある。家族のような雰囲気があるメリダだからこそ、イタリアのチームが採用を決めたのではないかと、ふと感じた。来年もまた、レースを観戦する楽しみが増えた。

文・写真 柄沢亜希

SCULTURA SL TEAM 完成車
フレームサイズ: 44、47、50、52、54、56(cm)
完成車重量: 6.9kg(47サイズ)
コンポーネント: SRAM RED
ホイール: DT Swiss RR1450 tricon
完成車価格 : 699,000円(税込)
 
SCULTURA SL TEAM フレームセット
フレームサイズ: 44、47、50、52、54、56(cm)
フレーム重量: 830g(50サイズ)
フレーム価格: 269,000円(税込)

「メリダ」ウェブサイト

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