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シリーズ戦で最も格式の高いレース畑中勇介が接戦のスプリントを制し今季2勝目 Jプロツアー「ロードチャンピオンシップ」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 国内ロードレースのシリーズ戦「Jプロツアー」の第19戦「経済産業大臣旗 ロードチャンピオンシップ」が9月27日、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンター(CSC)で開かれ、小集団でのスプリントを制した畑中勇介(チームUKYO)が今季2勝目を挙げた。2位にはラスト20mまで先行した鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、3位にはロングスプリントを仕掛けた野中竜馬(キナンサイクリングチーム)が入った。ツアー総合ポイント首位のルビーレッドジャージは、ポイントを伸ばした畑中が守っている。

先行した鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)を畑中勇介(チームUKYO)が差し切った先行した鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)を畑中勇介(チームUKYO)が差し切った

 経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップはJプロツアーの中で最も格式が高く、付与ポイントに関するレースレートは唯一、最高位の「AAA」とされている。上位に入れば付与されるポイントが高いだけに、各チームの士気は高い。距離も最も長く、6kmのコースを29周する174kmで争われた。

序盤に形成された逃げは、中盤まで最大4分リードした序盤に形成された逃げは、中盤まで最大4分リードした

 路面が乾ききらない滑りやすいコースへ、126人の選手がスタートを切ると、まもなくアタックが散発。入部正太朗(シマノレーシング)と初山翔(ブリジトンアンカー サイクリングチーム)が1分ほどのリードで逃げたが、6周目でメーン集団に吸収された。その後、ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)や井上和郎(ブリヂストンアンカー サイクリングチーム)ら5人の逃げ集団が形成され、最大4分ほどの差でレースをリードした。

 中盤に入り、逃げ集団は井上が戦略上メーン集団に戻るなどして3人になった。力が落ちた逃げ集団を捉えるべく、メーン集団ではブリッジをかけようと初山、野中、中島康晴(AISAN RACIN TEAM)ら10人ほどが追走グループを形成。その後方の集団も活性化し、いくつものグループに分かれた。

メーン集団で先頭を牽くチームUKYOメーン集団で先頭を牽くチームUKYO
各所でアタックが散発する各所でアタックが散発する
単独で逃げを試みるロイック・デリアック(キナンサイクリングチーム)単独で逃げを試みるロイック・デリアック(キナンサイクリングチーム)

 追走集団はトリビオら3人を吸収。その後、後続のいくつかのグループも追いつき、先頭は30人ほどでまとまってレース終盤を迎えた。

 各チームがアタックを繰り返すなか、残り6周で飛び出したロイック・デリアックが単独でリード。3周ほど逃げるが、メーン集団へと吸収された。この間に集団は人数を減らし、15人ほどで最終周回へと入った。

 最終周回のバックストレート、12人の集団が一列棒状のハイスピードでフィニッシュを目指した。トマ・ルバ(チームブリジストンアンカー サイクリングチーム)が先行し、土井雪広(チームUKYO)が畑中を引き連れて前方をキープ、愛三工業レーシングチームはチームUKYOの番手に付けてスプリントの機会を伺った。メーンストレートに集団の姿が見えると、ロングスプリントを仕掛けたのは野中だったが、鈴木が野中をかわしてスプリントを開始。「ラスト20mまで勝つと思った」という鈴木だったが、群馬CSCを得意とする畑中がゴールライン直前で鈴木を猛追し、歓声が上がるなかで雄叫びをあげてフィニッシュした。

左から2位の鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、優勝した畑中勇介、3位の野中竜馬(キナンサイクリングチーム)左から2位の鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、優勝した畑中勇介、3位の野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
ポイント差を広げ、ルビーレッドジャージを堅持した畑中 勇介(チームUKYO)ポイント差を広げ、ルビーレッドジャージを堅持した畑中 勇介(チームUKYO)
経済産業大臣旗ロードチャンピオンのヴィオラジャージを着る畑中 勇介(チームUKYO)経済産業大臣旗ロードチャンピオンのヴィオラジャージを着る畑中 勇介(チームUKYO)

 優勝した畑中は自ら着用していたルビーレッドジャージを堅守。経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップの優勝者に贈られるヴィオラジャージも手にした。また、チーム総合優勝を獲得したチームUKYOには経済産業大臣旗が贈られた。

チーム優勝を飾ったチームUKYOチーム優勝を飾ったチームUKYO

 このレースでチームUKYOは、最終周回で4人が先頭集団に残り、エースの畑中を有利な展開に持ち込むことに成功。またキナンは、デリアックが残り6周で単独エスケープを図ったことで、野中、ジェイ・クロフォードが脚力を温存し、3位と6位に入る好成績に結びついた。

 一方、マトリックスは、序盤から逃げたトリビオが終始先頭集団で展開し、後続のチームメートに脚力を温存させて後半の勝負に持ち込もうとしたが、チームメート全員がリタイアとなってしまい、戦術は失敗。それでも5位に食い込んだトリビオは、レース後、Cyclistの取材に「終盤のチームUKYOの攻撃に単独で対応し、脚を使ってしまった」と悔しがった。

 ブリヂストンアンカーは、序盤から自力で展開を作ろうと、チーム力を発揮して積極的に動き、最終周回で3人が先頭集団に残ったが、そこから有利な展開に持ち込めず表彰台を逃した。

Jフェミニンツアー表彰、左から2位の牧瀬 翼(ASAHI MUUR ZERO)、優勝した坂口 聖香(パナソニックレディース)、3位の金子 広美(イナーメ信濃山形EFT)Jフェミニンツアー表彰、左から2位の牧瀬 翼(ASAHI MUUR ZERO)、優勝した坂口 聖香(パナソニックレディース)、3位の金子 広美(イナーメ信濃山形EFT)
Jプロツアーでは今大会に限り、優勝者とランダム抽出2選手の計3人にドーピングコントロールが義務付けられたJプロツアーでは今大会に限り、優勝者とランダム抽出2選手の計3人にドーピングコントロールが義務付けられた


P1結果
1位 畑中勇介(チームUKYO)4時間25分49秒
2位 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)
3位 野中竜馬(キナンサイクリングチーム)
4位 サルバドール・グアルディオラ(チームUKYO)+1秒
5位 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+1秒
6位 ジェイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)+1秒


Jプロツアーリーダー(ルビーレッドジャージ)
畑中勇介(チームUKYO)


Fクラスタ結果
1位 坂口聖香(パナソニックレディース)1時間53分36
2位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)
3位 金子広美(イナーメ信濃山形EFT)

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JPT2015・レース Jプロツアー2015

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