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つれづれイタリア~ノ<57>イタリアで楽しみ尽くす“レースの秋” マルコのおすすめ観戦&観光プラン

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 9月に入り、残暑を楽しみたいところでしたが、東京はいきなり秋らしい、過ごしやすい気候になってしまいました。9月はイタリアでも秋が深まり、日本と同様に食欲が戻る季節です。イタリアには、この食欲を支えるおいしい食べ物がたくさんあります。海から蟹や海老などの魚介類、山からはキノコ類をはじめ高級トリュフ、栗やヘーゼルナッツが収獲され、農園のブドウ、リンゴ、洋梨などおいしいフルーツが胃袋を癒します。 (マルコ・ファヴァロ)

ギザッロの聖母マリア教会前を通過する「イル・ロンバルディア」など、秋のイタリアは多くのレースが開催される Photo: Yuzuru SUNADAギザッロの聖母マリア教会前を通過する「イル・ロンバルディア」など、秋のイタリアは多くのレースが開催される Photo: Yuzuru SUNADA

 9月は新学期が始まるので、ヨーロッパでは観光客が減り、航空券や宿泊費も安くなります。実は休みが取れる方なら、9月はイタリアを訪れるベストシーズンです。世界遺産をのんびりと見られるだけでなく、9月中旬から10月上旬までは、まさにレースが集中する時期なのです。旅行プランには、ぜひレース観戦も入れてみてください。ゴール付近にいるだけで本場のレースの雰囲気を存分に味わえます。その熱気は一生忘れられないものになるでしょう。

 ということで今回のテーマは、観光とレース観戦の素敵なマリアージュ。一緒にモデルプランを作りましょう。

秋はローマより、まずミラノ

 秋はイタリアの北部、ロンバルディア州、ピエモンテ州、そしてエミリア・ロマーニャ州にレースが集中しますので、移動がとても楽です。従って、イタリアに入るならローマを避け、すぐにミラノへ向かうべきです。

9月15日(火) 出国→ミラノ入り

 夕方にホテルに着くので、すぐ寝ましょう。翌日から、歴史ある2つのレース観戦をできます。

9月16日(水) 第69回「Coppa Agostoni」(UCI1.1)観戦

 このレースは、トリッティコ・ロンバルド(ロンバルディア州3レースシリーズ)の第1戦として人気です。ゴールはF1のモンザ・サーキットのすぐ北にあるリッソネ市で、ミラノ中心から電車で約60分。

9月17日(木) 第97回「Coppa Bernocchi」(UCI1.1)観戦

地方レースは選手と観客の距離が近い地方レースは選手と観客の距離が近い

 トリッティコ・ロンバルド第2戦はコッパ・ベルノッキ(ベルノッキ・カップ)。歴史の古いレースで、ゴールはミラノ中心から電車でわずか25分ほどのレーニャノ市です。

 過去にはマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、エティックス・クイックステップ)、エリア・ヴィヴィアー二(イタリア、チーム スカイ)、サーシャ・モドロ(イタリア、ランプレ・メリダ)らが出場していて、トップスプリンターたちの戦いが見られます。

9月18日(金) ミラノ→エミリア・ロマーニャ州、リッチョネ市へ移動

 ミラノから電車で約3時間、マルコ・パンターニの生まれ故郷でありイタリア屈指の海のリゾート、リッチョネ市へ。メモリアル・マルコ・パンターニは今年で12回目の開催を迎えます。国営テレビでも生中継され、沿道にいるファンたちはパンターニの記念グッズを身にまとっています。パンターニ崇拝者の聖地と言っても過言ではありません。

9月19日(土) 第12回「Memorial Marco Pantani」(UCI1.1)観戦

ホットパニーニの売店。イタリアでもフード店は会場につきものホットパニーニの売店。イタリアでもフード店は会場につきもの

 スタートを見てから、隣町のチェゼナーティコへ移動しましょう。ゴールはマルコーニ広場にあります。そして駅のすぐとなりにあるマルコ・パンターニ記念館へ直行しましょう。激込みです。翌日もレースを見る方は、すぐに電車に乗って、トスカーナ州のプラト市へ移動(電車で約3時間半)。大展示会を見たい方は、ヴェネト州のパドヴァへ移動。

9月20日(日)【プランA】第70回「GP Industria & Commercio di Prato」(UCI1.1)観戦

 プラト市は、有名なイタリア最大の繊維生産地。イタリアで生まれるスポーツウェア用の生地は、ほとんどここの繊維を使っています。GPインデゥストリア&コッメルチョは歴史のあるレースで、ゴールはフィリーネ・ディ・プラートという中世の面影を残す村にあります。少し遠いので、バスの時刻表に気をつけてください。本数は少ないです。

9月20日(日)【プランB】パドヴァ市、Expo Bici見学

 19、20日に開催されるイタリア最大のサイクルメッセ、第8回「エキスポ・ビチ」最終日。500社が出展し、日本では見られないバイクも並びます。また17、18日にはエキスポ・ビチに先駆けて、公道で最新のロードバイクやマウンテンバイクが試走できるチャンスがあります。設定されたコースは14km。平坦から本格的なヒルクライムまで楽しめるのも魅力の一つです。スタートはパドヴァ南部にある温泉地、ガルズィニャーノ・テルメ市(パドヴァ市内からバスで移動)。私が高校時代によく練習したコースです。上りも下りも本物です!行きたい場合は、18日にパドヴァに寄ってからリッチョネ市へ移動するといいでしょう。

Road | ExpoBici Test Day 2015 from PadovaFiere on Vimeo.

9月21~28日 自由行動

 イタリア国内のレースはしばらくないので、自由行動です。イタリア北部を巡るのも、遠くへ足を運ぶのもいいでしょう。

9月29日(火)再びミラノへ

 いよいよ旅のクライマックスです。ここから5日間、たっぷりレースの世界に浸かりましょう。なんと!トップカテゴリーのHCとワールドツアーのレースが5日連続も楽しめます。

9月30日(水)第95回「Tre Valli Varesine」(UCI1.HC)観戦

無添加、無農薬ジェラートの売店。チームのスタッフも健康に注意している無添加、無農薬ジェラートの売店。チームのスタッフも健康に注意している

 スイスとの国境に近いヴァレーゼ市にトレ・ヴァッリ・ヴァレズィーネというレースがあります。トリッティコ・ロンバルドシリーズ最後の舞台。このレースには、イタリアが誇るエースたちだけでなく、海外の大物選手たちがこぞって参加します。

10月1日(木)第96回「Milano-Torino」(UCI1.HC)観戦

 このレースは世界で一番古い自転車レースなのです。1876年に初開催!せっかくですので、ゴールのあるミラノで観戦しましょう。2012年にアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)が優勝を果たしました。

10月2日(金)第99回「Giro del Piemonte」(UCI1.HC)観戦

 来年で100回目を迎える秋のクラシック、ジロ・デル・ピエモンテ。近年ではダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ・サクソ)、フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMC レーシングチーム)、リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クィックステップ)らが優勝し、プロから愛されているワンデーレース。今年のゴール地点に予定されているチリエ村は、トリノ経由でミラノから3時間ぐらいかかります。

10月3日(土)第87回「Piccolo Giro di Lombardia」(UCI1.2U)観戦

U23のレースであっても多くの市民が集まるU23のレースであっても多くの市民が集まる

 ミラノ北部、オッジョーノ市にてU23のジロ・ディ・ロンバルディアが観戦できます。このレースのすごいところは、未来のチャンピオンに会えるということです。若き日のモレノ・アルゼンンティン、クラウディオ・キャプッチ、ジルベルト・シモーニ、ステファノ・ガルゼッリ(ともにイタリア)、ヤリスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、トレック ファクトリーレーシング)、注目されているルーリ・フィロージ(イタリア 、NIPPO・ヴィニファティーニ)も参加しました。スタートとゴールはオッジョーノ市。ミラノから1時間半。

10月4日(日)第109回「Il Lombardia」(WT)観戦

2014年のイル・ロンバルディアはダニエル・マーティンが制覇 Photo: Yuzuru SUNADA2014年のイル・ロンバルディアはダニエル・マーティンが制覇 Photo: Yuzuru SUNADA

 いよいよ秋のクラシックを締めくくるUCIワールドツアー最終戦、イル・ロンバルディア(旧ジロ・ディ・ロンバルディア)の日がやってきました。ベルガモ市をスタートして、ゴールはコモ市。電車でうまく乗り継げば、スタートもゴールも見られます。“落ち葉のクラシック”として知られ、日本国内でもテレビ観戦できます。

10月5日(月)帰国

 3週間の長い旅がやっと終わりました。時間のない方は、観戦したいレースを選んで日程を組みましょう。おいしい料理、美しい景色に加えてレース三昧。最高のイタリア旅になるに違いありません。2人以上の旅ならレンタカーをおすすめします。公共機関に縛られず、自由に移動できますから。いってらっしゃい!

マルコ・ファヴァロMarco FAVARO(マルコ・ファヴァロ)

イタリア語講師。イタリア外務省のサポートの下、イタリアの言語や文化を世界に普及するダンテ・アリギエーリ協会で、自転車にまつわるイタリア語講座「In Bici」(インビーチ)を担当する。サイクルジャージブランド「カペルミュール」のモデルや、Jスポーツへ「ジロ・デ・イタリア」の情報提供なども行なう。東京都在住。ブログ「チクリスタ・イン・ジャッポーネ

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