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201cmのサイクリスト 山本隆弘<9>秋田・男鹿半島1周「なまはげライド」の難コースに挑戦 郷土料理で勇気をもらって完走

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 男鹿半島を1周するライドイベント「GREAT EARTH(グレートアース)男鹿半島なまはげライド」が秋田県男鹿市で5月9、10日に初開催され、ゲストとして参加しました。男鹿半島の西海岸を自転車イベントに使用することは初めてだそうです。そんな記念すべきイベントに参加できて光栄ですが、今回のポイントはグレートアース史上最難関との呼び声が高いコースでした。

初開催の「グレートアース男鹿半島なまはげライド」に参加した山本隆弘さん。難所の坂を上りきって「やったぁ」と喜びの1枚初開催の「グレートアース男鹿半島なまはげライド」に参加した山本隆弘さん。難所の坂を上りきって「やったぁ」と喜びの1枚

102kmのロングコース 終盤の峠が難関

なまはげと山本隆弘さんのツーショットなまはげと山本隆弘さんのツーショット

 9日は前夜祭が開かれ、地元の方々が郷土料理や、男鹿温泉郷で毎晩催されるなまはげショーなど、さまざまなパフォーマンスでイベントを盛り上げてくれました。

 ロングコースでも全長102kmと、そこまで長くはないものの、75km付近から3つの峠を越える過酷なコース。スタート前には、僕のお気に入りでもある山形弁のラジオ体操をしてスタートしましたが、テンションがなかなか上がってこない…。

 なぜなら、以前に出場した「グレートアース宮崎ライド」に近い気温の低さと、所により雨という天気予報が気になっていたからです。宮崎でリタイアしてしまったリベンジを果たすべく乗り込んできたのですが、雨でのライドは苦手だし最も楽しみにしている景色も満喫できません。スタート前の記念写真では笑顔を作って撮影したけれど、自分でも珍しいくらいマイナス思考のままスタートを切りました。

残念な天気にテンション下がり気味の山本隆弘さん残念な天気にテンション下がり気味の山本隆弘さん
スタートラインに並んだゲストライダーたちスタートラインに並んだゲストライダーたち

序盤は我慢の連続 強風でマイナス思考に

 第1エイドまで、先頭集団でロングライド参加者を引っ張ることになっていたので、身体が温まっていないなかでも速めにペダルを回していきました。意外にきついアップダウンがあり、太ももの張りを感じました。さらにエイドが近づけば近づくほど上りがきつくなり、呼吸も激しくなりながら何とかエイドにたどり着きました。

 走行距離はまだ8kmくらいなのに、こんなに脚を使い過ぎて大丈夫か?と、さらにマイナス思考になっていきました。今回のライドの目標はもちろん完走することですが、そのためには75km付近まで脚を溜めておかなければならないからです。

 こうなると、常にマイナスなことばかり考えてしまうもの。次のエイドを目指して走っていくと、追い打ちを掛けるかのように、海岸沿いで強い向かい風や横風が吹いてきて、スムーズに進んでいきません。下りでもスピードは上げられないし、横風を受けて転倒しないように、細心の注意を払いながら走らざるをえない状況でした。

山本隆弘さん(後ろから3人目)はマイペースで完走を目指した山本隆弘さん(後ろから3人目)はマイペースで完走を目指した
第2エイドで提供された男鹿のやきそば第2エイドで提供された男鹿のやきそば
カニ爪、エビ、イカの入ったやきそばカニ爪、エビ、イカの入ったやきそば

 海岸の景色を楽しむ余裕すらないなかで、なんとか次のエイドまで到着しました。ここでいただいたのは「男鹿のやきそば」。朝早くから、地元の方々が参加者のために汗を流して作ってくれたやきそばは、僕に走る勇気を与えてくれました。なんといっても、男鹿半島なまはげライドはエイドが自慢。「景色良し」「郷土料理を食べつくす」がこのイベントの魅力なので、エイドステーションがたくさんあります。

疲れを癒す美しい風景

 勇気と楽しみを与えてもらった僕は、50km付近のエイドへ。

焼きそばを消化しきる前に、次のエイドで鯛めしが登場焼きそばを消化しきる前に、次のエイドで鯛めしが登場

 やきそばを消化する前に、今度は鯛めしとお吸い物をいただきました。エイドでこんなに食べていいのかと考えさせられるくらいの量だけど、美味しすぎる。お土産として、おもちまでもらえる贅沢なエイドでした。

 満腹感を消化しようと、トレインのペースは上がって行くが僕自身のペースは上がらない。終始向かい風を浴びながら走らなくてはならない状況では、僕の場合はいくら前に壁を作っても、前の人の上から抜けてくる風に対抗しなくてはなりません。

まっすぐ続く道を走る山本隆弘さん(先頭)まっすぐ続く道を走る山本隆弘さん(先頭)

 残り25kmまでは、どんなことがあっても脚を使いたくなかったので先頭でリードしてくれた3人のトレインから外れて、マイペースで走ることを心掛けました。風は強かったけれど、天候は晴れてきたので日本海を眺められる。そのおかげでこれまでの疲れも半減して、楽しみにしていたエイドまでやってきました。

 「ババヘラ・アイス」という、初めて聞いたアイスクリーム。ヘラを使って、バラの花のようにコーンに盛り付けます。強風でテントが建てられない状況だったみたいですが、僕たちが到着する頃には、日頃の行いがいいので建っていました(笑)。気温が低く、身体は冷えていたけれど、おいしくいただきました。エイドで食すことが僕の楽しみ方ですからね。

 なまはげをバックに記念撮影を楽しんで、ここからが本番。男鹿水族館を目指してヒルクライム2連発です。

山本隆弘さん(後ろから3人目)はマイペースで完走を目指した山本隆弘さん(後ろから3人目)はマイペースで完走を目指した
山本隆弘さんが楽しみにしていた秋田の名物「ババヘラアイス」山本隆弘さんが楽しみにしていた秋田の名物「ババヘラアイス」
なまはげを背景に、ライドで仲良くなったチーム「照・照」のキャプテン(中央)、副キャプテンと記念撮影なまはげを背景に、ライドで仲良くなったチーム「照・照」のキャプテン(中央)、副キャプテンと記念撮影

世界初? エイドで握り寿司食べ放題

 ここからは、先のことは考えずペダルを回していくと心に決めて走りました。上りが見えてきたら、左に見える海を眺めながら進んでいきます。

 ロードバイクに乗り始めてからの1年間で学んできたことを、全て思い出しながら走っていきました。すると、景色が最高だったこともあって、意外と疲れることなくコースで最も標高が高い所まで行くことができました。きつい道だったけれど、絶景のおかげでまだ脚を残して男鹿水族館に到着です。

美しい景色が元気を与えてくれる美しい景色が元気を与えてくれる
ゲストライダーとして走った山本隆弘さん(右)と丹波なほ子さんゲストライダーとして走った山本隆弘さん(右)と丹波なほ子さん
すっかり晴れ渡って絶景が広がったすっかり晴れ渡って絶景が広がった

 この水族館でのエイドがあるだけで、参加する価値があると言ってもいいと思いました。日本初?いや世界初でしょう。ノドグロ&ハタハタの握り寿司が食べ放題!! さらに、ライド中に水族館を観られるなんて、ぜいたく過ぎです。僕は大きな水槽を見て再出発したけれど、チームの仲間はもっと回って楽しんでいたみたいです。「このイベントが続く限り参加し続けたい」と思い、ゴールを目指します。

エイドで握り寿司が登場。豪華すぎる!エイドで握り寿司が登場。豪華すぎる!
参加者は「男鹿水族館GAO」に入場できる参加者は「男鹿水族館GAO」に入場できる

 残す坂は1つ。今までより短くて楽という情報をもらっていたけれど、見事にだまされました。交差点を曲がって坂に差し掛かると、自転車を押して上っている参加者がいっぱい見えてきました。上れば上るほど勾配がきつくなっていきます。たしかに距離は短かかったけれど、23%の急勾配には完敗でした…。僕も少しだけ自転車から降りて、最後の坂を上りきりました。

海岸沿いを走っていく海岸沿いを走っていく
102kmのコースを完走!102kmのコースを完走!

 絶景とグルメを楽しみ、最後の坂で“泣き”もあったライドも、無事完走できました! 地元の方々のおもてなしにも感動。イベントはもちろんプライベートでも行ってみたいなと感じた1日でした。

 次回は、坂とお友達になるための秘策を披露しようと思います。

(文 山本隆弘)

山本隆弘山本隆弘

元バレーボール選手。201cmの長身サウスポーとしてスパイクやサーブを武器に、Vプレミアリーグのパナソニック・パンサーズや全日本でエースとして活躍。2008年には北京オリンピックに出場した。2013年に現役引退してからは解説者、タレントとして活動。身長に合わせたオーダーメードのロードバイクで、初めてのスポーツ自転車に挑戦中。山本隆弘オフィシャルブログ「志」http://ameblo.jp/takahirokokorozashi/

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