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つれづれイタリア~ノ<番外・おしゃれ編>カッコいいジャージが増えた“当たり年” プロチームの2015年ウェアをファッションチェック

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 いよいよロードレースシーズンがスタートしました。南半球のオーストラリアとアルゼンチンで、選手たちが戦いを繰り広げています。そしていよいよ、お楽しみのファッションチェックの時間がやってまいりました! 今年も多くのチームがジャージデザインの公表を大幅に遅らせました。サブスポンサーがぎりぎりまで決まらないことも影響していますが、コピー商品がすぐに出回ること防ぐために遅らせているわけです。

プロチームの2015年デザイン。今年のベストドレッサー賞を獲得するのはどのジャージ!?プロチームの2015年デザイン。今年のベストドレッサー賞を獲得するのはどのジャージ!?

 さて、本題に戻りましょう。今回はUCIワールドツアーチームに加え、期待のプロコンチネンタルチームの一部からジャージをピックアップし、みなさんに紹介します。ベストドレッサー賞に輝くのはいったい誰でしょう!?

今年のトレンドは黒、赤、白とイエロー!

 今年もチームウェアのデザインをおもしろおかしく斬りたいと思っていたのですが…なんと!昨年に比べて、ほとんどのチームウェアがファッショナブルになりました。ファッションチェックをする側としては不本意ですが、ファンとしてはうれしいこと。カッコいいジャージは、やはりいいものです! さて、今年のチームウェアの変化を見てみましょう。

ツアー・ダウンアンダー2015第1ステージのメーン集団。黒、白、赤、黄色が目立つ。アクセントとしては青が多い?ツアー・ダウンアンダー2015第1ステージのメーン集団。黒、白、赤、黄色が目立つ。アクセントとしては青が多い?

 トレンドカラーは黒、赤、白、そしてイエロー! 特に、黒を取り入れたチームが目立っています。従来は真夏に太陽光を受けて温度が上昇してしまうカラーとして敬遠されてきましたが、生地の研究開発が進み、その欠点は解消されつつあるようです。黒は他の色を引きたてるカラーでもあります。

 そしてもう一つのトレンドは「色を減らせ!」ということでしょうか。カラフルなジャージはほとんど消え、シンプルになりました。ちなみに昨年のジャージはこちらのリンクからご覧ください。

昨年を踏襲したデザインが高得点

100点:ベストドレッサーで賞

 今年はずいぶん悩みました。本来、ベストドレッサーはひとつに絞るべきですが、今年は3チームに決定!

 黒をチームカラーにした先駆者、チーム スカイ。どれだけ他のチームに影響を与えたか計り知れません。今年も黒とエレクトロブルーのアクセントが輝いています。グリーンバージョンも復活してくれるならもっとうれしい。このジャージは普段着にしても違和感がありません。

 いつも気になるエフデジのチームジャージですが、今年も期待を裏切りませんでした。カラーバランスと斬新なデザインに脱帽。強いて言えば、一つだけ欠点があります。メーンカラーが白なので、汚れは目立つでしょう。落車やパンク修理で手を汚したら、無残な姿に変わることが十分に想像できます。着る時には手を清潔に保ちましょう。この点において5点引きたい気持ちもありますが、デザインには罪がないので100点をあげましょう。

 昨年も高得点だったBMCレーシングチーム。今年はベストドレッサー賞をあげないわけにはいきません。初代ジャージのギザギザの黒ブロックを捨て、毎年よくなっています。特に今年のデザインはすっきり! 赤が全面的に強調され、胸にあるチーム名に自然と目が誘導されます。スポンサーにとってもうれしいことですね。さらに集団内のチームメートからも非常にわかりやすいでしょう。

90点:いいものは変わらないでほしいで賞

 ジャージデザインが著しく変化する自転車業界。スポンサーが変わる度に、まったく違うものになることもあります。ここでは、ほとんど変わらない、それでもカッコいいジャージを見せてくれたチームを紹介します。カッコいいものはカッコいいので、これからも変わらないでほしい。

 今年は4チームがこの賞を獲得! 選ぶ側としてもうれしい限りです。ベストドレッサー賞のスカイも、実はここに入れようか悩みました。

 ジャージに大きな変化がなかったモビスター チーム。いや、どこが変わったか一番わかりにくいジャージでしょう。サブスポンサーの位置が変わったぐらいかな? ネービーブルーと、特徴のある大きな「M」のロゴ。ところどころでグリーンの面積が減ったので、デザインがもっとシャープに見えます。今年も文句なしに素晴らしいジャージです。

 メーンスポンサーがオメガファルマからエティックスに変わったエティックス・クイックステップですが、うれしいことにジャージのデザインもカラーリングもさほど変わりませんでした。黒、白、水色のシンプルな組み合わせはスポーティで、清潔感にあふれています。

 オーストラリアのチーム、オリカ・グリーンエッジは今年も洗練されています。昨年に引き続き、白、グリーン、ブルーという清潔感のある涼しい色を選んでいます。3色のバランスが保たれているので、安心して着られるジャージです。

 誕生から2年を経てワールドツアーに加わったイアムサイクリング。まさにスピード出世です。実は昨年からこのジャージが気になっていて、すでに購入しました。うれしいことに、デザインはほとんど変わっていません。ベースはネイビーブルーで、そこに白と赤。胸に輝くロゴは、スイスの国旗を表しています。シンプルかつ分かりやすい。いつでもどこでも着られるジャージです。やはりこのまま続けてほしい。

80点:迷ったらこれで賞

 白は難しい。ブルーはあまり好きではない。そんな人たちのためにロット・ソウダルのジャージがあります。上は赤! 下は黒! 教科書に書いてあるような、ありがちですが分かりやすいカラーリングです。そういったデザインは飽きやすいものですが、難点をを見事にクリアしているのがこのジャージ。特に、スポンサー名を分ける線と、腕にあるベルギー国旗のディテールは好印象です。昨年に比べて10ポイントアップしました。

 ランプレ・メリダは、元気が出るジャージの定番ですね。色を減らす傾向に反して、今年もブルーと、「フクシア」と呼ばれるショッキングピンク、そして鮮やかな緑。どこからどう見ても目立ちます。遊び心のある人におすすめしたいジャージです。

ポイントアップしたチームが多数

70点:良くなったで賞

 アメリカの2チームが合併して生まれたチーム キャノンデール・ガーミンですが、「よくなったぁ!」と心の底から叫びました。昨年のピスタチオ色のキャノンデールと、パジャマにしか見えなかったガーミンを合体させると、こんなにいい結果になるとは想像もできませんでした。蛍光色のグリーンと黒の組み合わせが強いコントラストを生みだし、他のチームとかぶらない魅力的なジャージになりました。デザイナーは誰だ!? 褒めてあげたいです。

 痛々しいジャージから一変したチーム ジャイアント・アルペシンに脱帽! 白地に黒の太い二本線が入った昨年のジャージは、大型トラックにひかれたようにしか見えませんでしたが、色を逆転するだけで、これだけ変わるとは。素晴らしい発想の転換です。白がだめなら、黒でしょう! 唯一気になる点は、新しいスポンサーのロゴの形です。新しいデザインに合わないのが惜しい!

 今年もカザフスタンの国旗の色を全面的に出しているアスタナ プロチーム。ニバリの2014年ツール・ド・フランス総合優勝の影響で、もっと黄色の面積が増えるだろうと思っていましたが、意外にもデザインには影響しなかったようです。逆に黄色は減っていて、すっきり見えます。コントラストの弱いジャージですので、やはりもう少しスポーティーに改善してもらいたいです。

 昨年は「タキシード賞」を獲得したトレック ファクトリーレーシングですが、今年は魅せてくれました。カラーリングは大きく2色に分けてあり、上は白、下はグレー。そしてアクセントに赤! ほとんど柄を使わずに、色で勝負してくれました。「素晴らしい」の一言です。

65点:レスキュー隊で賞

 ラボバンク時代はオレンジ、ベルキン時代は白と緑だったチーム ロットNL・ユンボですが、今年は黄色と黒がベースになりました。シンプル…というか、蜂? レスキュー隊? 工事中の看板? 何をイメージして作ったかわかりませんが、確かに目立ちます。個人的に買いたくないし、もらっても困りますが、この大胆な発想は大好きです。ツール・ド・フランスでは黄色が禁止されているので、サブジャージも気になります。

60点:あとちょっとで賞

 プロコンチネンタルチームになったばかりのNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザは、イタリアと日本の心を併せ持ったチームです。メーンカラーのオレンジとブルーはとてもいい色です。対照的関係にあり、組み合わせがいいとされていますし、確かに目をひきます。しかし、なぜか違和感を覚えます。色の配置に原因があるのでしょうか。オレンジが3カ所に分散しているので、まとまりがないように映ります。来年の改良版に期待します。

 ティンコフ・サクソといえば昨年、ツール・ド・フランスで衝撃的なリタイヤをしたアルベルト・コンタドール。あの光景はまぶたの裏に焼き付いています。山岳賞を獲得したラファウ・マイカの活躍も印象的でした。そしてペテル・サガンとイヴァン・バッソの加入は、このチームの勝利への覚悟を物語っています。ジャージの黄色は蛍光色に変わりましたが、まだ何か足りません。全体的にべた塗りで、胸元は寂しい。メーンスポンサーであるティンコフの文字でさえ目立ちません。逆に、サガンのナショナルジャージは輝いて見えます。みんなこうすればよかったと思います。毎年リニューアルするジャージですので、来年に期待します。

50点:サッカーで賞

 黒・黄色・白! 流行を取り入れたもう一つの期待のチーム、チームMTNクベカ。アフリカ大陸で初めてのプロコンチネンタルチームであり、今年のツール・ド・フランスにも招待されました。ユニフォームはユニークです。タンザニア北部・セレンゲティ国立公園の草原を走りまわるシマウマと、南アフリカの暖かい太陽を連想させるデザインだと思いますが、イタリアサッカーの強豪チーム、ユベントスのジャージにしか見えません。古き良きヨーロッパへのオマージュでしょうか。やはりサッカーチームのような印象が強すぎます。

40点:微妙で賞

 残念ながら今年もチーム カチューシャが、輝かない賞に入りました。昨年は「金太郎で賞」を獲得したにも関わらず、今年もやってくれました。トレードマークの赤いパンツは残っていますが、ジャージのゴチャゴチャ感は残念の一言です。おそらく1970年代のソビエト連邦のポスターをモチーフにしたのだと思いますが、まとまりのないジャージになりました。母国ロシアがクリミア問題、ルーブル安といった難問を抱え、デザインも揺れているのでしょうか。

 ヨーロッパのレースではよく活躍するロシアのチーム、ルスヴェロ。ロシアでは赤が流行っているでしょうか、この歴史あるプロコンチネンタルチームの今年のジャージは赤! パンツは黒! ロシアというよりは、アルバニアにプロコンチが誕生したのかと思いました(編集部注:アルバニア国旗は赤地に黒の紋章)。ロシアの芳しくない経済状況は、このチームにも暗い影を落としているのでしょうか。もっとがんばってほしいチームです。

30点:やはりカーペットで賞

 相変わらずカーテンや70年代に作られた空港のカーペットにしか見えないアージェードゥーゼール ラモンディアルの不思議なジャージ。茶色と水色の組み合わせはうれしくない。スポンサーの色なので仕方ないのですが、アクセント程度に抑えないと…痛々しいジャージです。

文 マルコ・ファヴァロ

マルコ・ファヴァロMarco FAVARO(マルコ・ファヴァロ)

イタリア語講師。イタリア外務省のサポートの下、イタリアの言語や文化を世界に普及するダンテ・アリギエーリ協会で、自転車にまつわるイタリア語講座「In Bici」(インビーチ)を担当する。サイクルジャージブランド「カペルミュール」のモデルや、Jスポーツへ「ジロ・デ・イタリア」の情報提供なども行なう。東京都在住。ブログ「チクリスタ・イン・ジャッポーネ

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